先に結論
Vercel Functions の invocation 課金は、1M 単位の表記から 1 リクエスト単位へ見せ方が変わります。
対象は Pro と新規 Enterprise です。切り替えは今すぐではなく、次回 billing cycle からです。
Pro の新レートは 1 invocation あたり $0.0000006 です。docs に残っている $0.60 / 1M invocations と実質同額なので、今回の主題は値上げではありません。
何が変わったのか
Vercel は 2026 年 5 月 29 日の changelog で、Function invocations を package-based から per-unit pricing へ移すと案内しました。
いちばん大きい変化は、請求の見え方です。これまで「100 万回ごと」で考えていた invocation が、次回請求からは 1 回ごとの単位で理解しやすくなります。
Vercel は、この変更で usage credit の消費を滑らかに見せやすくなると説明しています。少量の呼び出しが続く API や webhook では、社内説明もしやすくなるはずです。
まず確認したい 4 点
1. 自分の plan が対象か
今回の changelog で明記されている対象は Pro と新規 Enterprise です。
Hobby は今回の主語ではありません。既存 Enterprise も、公開情報だけでは一律切り替えと断定できません。
2. 次の billing cycle がいつ始まるか
切り替えは 現在の billing cycle が終わったあと に起きます。
今月の請求画面がまだ従来表示でも不自然ではありません。先に見るべきなのは usage 総量より切替日です。
3. 社内の試算が 1M 単位のまま残っていないか
スプレッドシートや見積もりメモはズレやすい場所です。
100 万回で 0.60 ドル だけが残っていると、数字は合っていても請求画面との粒度がずれます。invocation 数 × 0.0000006 の形に直しておくと会話が早くなります。
4. 本当に見るべきコスト要因が invocation か
Functions のコストは invocation だけで決まりません。
pricing docs では、Active CPU と Provisioned Memory も主要な課金軸です。重い処理や待ち時間の長い処理では、invocation より CPU や memory の見直しが効くこともあります。
docs と changelog が違って見える理由
2026-05-30 時点では、pricing docs の説明はなお $0.60 / 1M invocations のままです。
一方、changelog は $0.0000006 / invocation と書いています。見た目は違いますが、単価は同じです。
いまは billing 単位の移行告知が先に出ている段階と考えるのが自然です。社内向けに説明するなら、「値上げではなく、請求の見せ方変更」と添えるだけで十分です。
どんなチームが先に動くべきか
先に見直す価値が高いのは、Vercel 上で API、cron、webhook を細かく回している Pro チームです。
invocation が細かく積み上がる構成では、per-unit 表示の方が usage を共有しやすくなります。請求確認を開発者以外にも共有するなら、実数ベースの方が会話がずれにくいです。
usage anomaly を追っているなら、Vercel vercel alerts --ai 公開|anomaly alert を terminal で調べる運用で何が変わったか が役立ちます。
Sandbox 周りの更新を追うなら、Vercel Sandbox が port 8080 preview 対応|ローカル向けアプリ検証はどこまで置き換わるか も参考になります。
いま導入判断するなら
今回の更新は、料金表の値上げというより billing の粒度を usage 実数へ寄せる整備 です。
Pro と新規 Enterprise なら、まず確認するのは次の 3 つで足ります。
- 対象 plan か
- 次の billing cycle がいつ始まるか
- 社内の試算が 1M 単位のまま残っていないか
実効レートが据え置きなら、慌てて構成を変える必要はありません。
まずは請求の読み方をそろえ、そのあとに invocation、CPU、memory のどこが本当のコスト要因かを切り分けるのが堅実です。